「40代で転職したいけれど、職務経歴書に何を書けばいいのかわからない……」
「20年以上同じ会社で働いてきたけれど、アピールできる実績なんてない」
「管理職の経験もないし、こんな経歴では書類選考に通らないのでは?」
そんな不安を感じていませんか?
40代になって転職を考えたとき、
多くの人が悩むのが職務経歴書の書き方です。
特に、長年同じ会社で働いてきた人ほど、
自分の経験をどう文章にすればよいのかわからず、
手が止まってしまうことがあります。
しかし、職務経歴書に書くべきなのは、
立派な役職や大きな実績だけではありません。
毎日当たり前のように続けてきた仕事、
トラブルを解決した経験、後輩への指導、ミスを防ぐための工夫。
こうした経験も、応募先の企業が求めている能力と結びつけることで、
職務経歴書に書ける強みになります。
大切なのは、これまでの仕事を単純に並べるのではなく、
「自分には何ができて、転職先でどう役立てられるのか」を伝えることです。
この記事では、40代の転職活動で悩んでいる人に向けて、
次の内容をわかりやすく解説します。
- 40代の職務経歴書で採用担当者が確認しているポイント
- 初めてでも迷わない職務経歴書の基本的な書き方
- 目立った実績や管理職経験がない場合のアピール方法
- 製造業・営業・事務職などの具体的な記入例
- 書類選考で不利になりやすいNG例と改善方法
難しい表現や立派な経歴は必要ありません。
今までの仕事を一つずつ振り返りながら、
自分の経験を伝わる文章に変えていきましょう。
40代だからこそ積み重ねてきた経験があります。
その経験を職務経歴書でどう伝えるか、一緒に確認していきましょう。

第1章|40代の職務経歴書は何が違う?採用担当者が見ている3つのポイント
40代の転職活動では、職務経歴書に何を書けば評価されるのか、不安になる人も多いでしょう。
「20代や30代と比べて年齢が高いから不利なのでは?」
「管理職経験がないと採用されないのでは?」
そう考えてしまうかもしれません。
しかし、40代の職務経歴書で大切なのは、
年齢を気にして必要以上に自分を大きく見せることではありません。
これまで積み重ねてきた経験の中から、
応募先で役立つ能力を具体的に伝えることです。
ここでは、採用担当者が確認する代表的な3つのポイントを解説します。
1-1.40代は「今まで何をしてきたか」より「転職先で何ができるか」が重要
職務経歴書という名前から、
これまで担当した仕事をすべて書かなければいけないと思う人もいるでしょう。
しかし、職務経歴書は単なる仕事の履歴ではありません。
採用担当者が知りたいのは、
応募者の経験が自社の仕事でどのように役立つのかという点です。
例えば、製造業で20年間働いてきた人がいるとします。
次の文章を比較してみてください。
【仕事内容だけを書いた例】
製造業で20年間勤務し、機械加工や製品検査を担当してきました。
【経験を具体的に伝えた例】
製造現場で20年間、機械加工と製品検査を担当してきました。図面を確認しながら加工条件を調整し、品質基準に沿った製品づくりに取り組んできました。これまでの経験を活かし、転職先でも品質を意識した製造業務に貢献したいと考えています。
どちらも同じ経験について書いています。
しかし、後者のほうが、どのような仕事を担当し、
どのような能力を身につけてきたのかが伝わりやすくなっています。
このように、40代の職務経歴書では、
経験年数だけでなく、その経験から何ができるようになったのかを示すことが重要です。
もちろん、実際に担当していない業務や経験していない成果を書く必要はありません。
自分が本当に経験してきたことを、
応募先に伝わる言葉に整理しましょう。
1-2.役職や大きな実績がなくても評価につながる経験はある
「40代なのに管理職になっていない」
「売上トップになった経験もない」
「表彰されたこともない」
こうした理由から、
自分の職務経歴書には書けることがないと思っていませんか?
確かに、管理職やリーダーの経験が評価される求人もあります。
しかし、すべての企業が40代の応募者に管理職経験を求めているわけではありません。
例えば、次のような経験も、
応募先の仕事内容によっては強みになります。
- 決められた品質基準を守って仕事を進めてきた
- 突発的なトラブルに落ち着いて対応してきた
- 新人や後輩に仕事の手順を教えてきた
- 作業ミスを減らすために確認方法を工夫した
- 他部署と連携しながら仕事を進めてきた
- 長年の経験を活かして業務を効率よく進めてきた
特に、現場での実務経験が重視される求人では、
こうした能力を具体的に伝えることが役立ちます。
例えば、後輩への指導経験があるなら、
次のように書けます。
【職務経歴書の記入例】
通常業務に加え、新人社員への作業手順の説明や安全確認を担当しました。
相手の習熟度に合わせて説明方法を変え、
安心して作業を覚えられるように取り組んできました。
この文章では、管理職経験がなくても、
人に教える能力や安全への意識を伝えられます。
ただし、重要なのは、応募先が必要としている能力と結びつけることです。
立派な肩書きを探すのではなく、
これまでの仕事で身につけた能力を探してみましょう。
1-3.20代・30代と同じ書き方では経験の魅力が伝わりにくい
40代の職務経歴書では、
これまでの経験をどのように整理するかが重要になります。
20代や30代の応募者であれば、
今後の成長意欲や新しい仕事への適応力などが評価される場合もあります。
もちろん、40代でも成長意欲は大切です。
ただし、これまで長く働いてきた経験があるなら、
その強みを職務経歴書に反映させたいところです。
例えば、次の文章を見てください。
【改善前】
新しい仕事にも積極的に挑戦し、一生懸命頑張りたいと思っています。
【改善後】
これまで製造現場で培ってきた図面の読解力や品質管理への意識を活かし、入社後も正確な作業と安定した製品づくりに貢献したいと考えています。
改善前の文章からも意欲は伝わります。
しかし、改善後は、今までの経験を転職先で
どのように活かせるのかが具体的になっています。
40代だからといって、若い応募者と違う特別な文章を書く必要はありません。
自分の経験と応募先の仕事内容を結びつけることが、
職務経歴書を作成するうえで大切な考え方です。
第2章|40代の職務経歴書の書き方|初めてでも迷わない基本の5項目
「職務経歴書が必要なのはわかったけれど、実際には何から書けばいいの?」
初めて転職活動をする40代なら、
そう感じるのも自然なことです。
履歴書とは違い、職務経歴書には必ず使わなければならない
一つの決まった書式があるわけではありません。
そのため、自由に書ける反面、
何をどの順番で書けばよいのかわからなくなることがあります。
しかし、難しく考える必要はありません。
基本となる5つの項目を順番に埋めていけば、
職務経歴書の土台を作れます。
まずは、全体の構成を確認しましょう。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| ①職務要約 | これまでの経歴を簡潔にまとめる |
| ②職務経歴 | 勤務先・仕事内容・担当業務 |
| ③活かせる経験・スキル | 応募先で役立つ能力 |
| ④資格・免許 | 業務に関係する資格や免許 |
| ⑤自己PR | 自分の強みと入社後の貢献 |
この5項目に加え、書類の冒頭には通常、
タイトルの「職務経歴書」、作成日、氏名を記載します。
それでは、一つずつ書き方を確認していきましょう。
2-1.①職務要約|20年以上の経歴を短くわかりやすくまとめる
職務要約は、職務経歴書の最初に記載する、
これまでの仕事の概要です。
採用担当者が応募者の経歴を短時間で把握できるようにする役割があります。
40代の場合、長年の職歴をすべて説明しようとすると、文章が長くなりがちです。
しかし、最初から細かい仕事内容まで書く必要はありません。
目安として、3〜5行程度で、経験年数・担当業務・身につけた能力をまとめると読みやすくなります。
例えば、製造業で20年以上働いてきた人なら、
次のように書けます。
【職務要約の例文:製造業】
製造業で約20年間、機械加工業務に従事してきました。主にマシニングセンタを使用した部品加工を担当し、図面の確認、加工プログラムの作成、製品検査まで一連の業務を経験しています。これまでの経験を通じて、品質基準を守りながら正確に作業を進める能力を身につけてきました。
このように書けば、これまで何を経験してきた人なのかが伝わります。
職務要約を書くときは、次の3つを意識しましょう。
- どの業界で何年間働いたのか
- どのような仕事を担当してきたのか
- 仕事を通じてどのような能力を身につけたのか
最初から完璧な文章を作る必要はありません。
まずは、自分の経歴を短く説明するつもりで書き出してみましょう。
2-2.②職務経歴|担当業務は「仕事内容+工夫したこと」で書く
職務経歴は、これまでの勤務先や仕事内容を具体的に説明する部分です。
一般的には、次のような情報を記載します。
- 勤務先の会社名
- 在籍期間
- 会社の事業内容
- 所属部署や担当業務
- 主な仕事内容
- 実績や工夫したこと
会社の規模や従業員数などを記載する場合もあります。
ただし、40代で職歴が長い場合、
担当した仕事をすべて細かく書こうとすると、
読みづらくなってしまいます。
そこでおすすめなのが、
「何を担当したか」に加えて「どのように取り組んだか」を書く方法です。
例えば、次のように整理します。
【職務経歴の記入例】
勤務先:株式会社〇〇製作所
在籍期間:2004年4月〜現在
所属部署:製造部
主な担当業務:
- マシニングセンタを使用した金属部品加工
- 加工図面の確認
- 加工プログラムの作成・修正
- 加工条件の調整
- ノギス・マイクロメータなどを使用した製品検査
業務で工夫したこと:
加工前の図面確認と加工後の寸法検査を徹底し、品質基準に沿った製品づくりに取り組んできました。また、加工条件の見直しや作業手順の確認を通じて、安定した生産を意識して業務を進めてきました。
このように、担当業務を箇条書きにし、
その下に工夫したことを書くと読みやすくなります。
なお、上記は架空の記入例です。
実際の職務経歴書では、
自分が担当してきた業務や経験に合わせて書き換えてください。
職務経歴書では、仕事の名前だけでなく、
実際にどのような役割を果たしていたのかを伝えることが大切です。
2-3.③活かせる経験・スキル|応募先で使える能力を整理する
職務経歴書の中で、40代の応募者が特に意識したいのが「活かせる経験・スキル」です。
この項目では、これまでの仕事で身につけた能力を整理します。
ただし、経験したことを何でも書けばよいわけではありません。
応募先の企業が求めている仕事と関係する能力を優先して記載することが重要です。
例えば、製造業の求人に応募する場合、
次のような経験が考えられます。
| 経験・スキル | 職務経歴書での伝え方 |
|---|---|
| 図面読解 | 加工図面を確認し、必要な寸法や公差を理解できる |
| 機械加工 | マシニングセンタを使用した部品加工の経験 |
| 品質確認 | 測定器を使用した寸法検査の経験 |
| トラブル対応 | 加工時の問題を確認し、原因を考えて対応した経験 |
| 後輩指導 | 新人への作業説明や安全確認を担当した経験 |
このように整理すると、自分の経験を具体的に伝えやすくなります。
【活かせる経験・スキルの例文】
- マシニングセンタを使用した金属部品加工の実務経験
- 加工図面の読解および加工プログラムの作成経験
- ノギス・マイクロメータなどを使用した寸法検査
- 加工条件の調整および品質基準を意識した製品づくり
- 作業手順の確認や新人社員への業務説明
もちろん、応募する職種によってアピールすべき内容は変わります。
営業職なら顧客対応や提案力、事務職なら資料作成や業務管理能力などが考えられるでしょう。
まずは求人票の仕事内容と応募条件を確認し、自分の経験と重なる部分を探してみてください。
2-4.④資格・免許|応募先に関係するものを優先して書く
資格や免許は、自分の知識や技能を伝えるための情報です。
ただし、40代だからといって、
多くの資格を持っていなければ不利になるとは限りません。
実務経験が重視される仕事もあるため、
資格の数だけで自分を評価する必要はありません。
職務経歴書には、応募先の仕事に関係する資格を優先して記載しましょう。
例えば、次のような書き方です。
【資格・免許の記入例】
- 普通自動車第一種運転免許(取得年月)
- 技能検定 機械加工職種(取得年月・等級・作業名)
- フォークリフト運転技能講習修了(修了年月)
資格や講習については、正式名称を確認して記載してください。
また、取得していない資格を記載することは避けましょう。
資格が少ない場合でも、
実務経験や担当業務を具体的に書くことで、
自分の能力を伝えることは可能です。
資格を無理に増やして見せるのではなく、
応募先の仕事に必要な経験と知識を整理しましょう。
2-5.⑤自己PR|経験を転職先でどう活かせるか伝える
自己PRは、自分の強みを応募先の企業に伝える部分です。
しかし、40代の職務経歴書で自己PRを書くときに、
「真面目な性格です」
「責任感があります」
「何事にも一生懸命取り組みます」
といった文章だけでは、どのような能力を持っているのかが伝わりにくくなります。
大切なのは、強みを裏付ける具体的な経験を一緒に書くことです。
例えば、製造業で長年働いてきた人なら、次のように書けます。
【自己PRの例文】
私の強みは、品質を意識しながら正確に仕事を進めることです。
これまで製造現場で約20年間、機械加工や製品検査を担当してきました。加工前には図面の寸法や注意点を確認し、加工後には測定器を使用した検査を行うなど、基本的な確認作業を大切にしてきました。
今後もこれまで培ってきた経験を活かし、品質と安全を意識した製造業務に取り組み、貴社の安定した生産に貢献したいと考えています。
この文章では、単に「正確な仕事が得意です」と伝えるのではなく、実際の経験を通じて強みを説明しています。
自己PRを書くときは、次の順番がおすすめです。
- 自分の強みを最初に伝える
- 強みを裏付ける仕事の経験を書く
- その能力を転職先でどう活かすか説明する
この3つを意識すれば、自己PRの文章を整理しやすくなります。
40代の自己PRでは、立派な言葉を並べることよりも、
仕事で積み重ねてきた経験を具体的に伝えることが重要です。
第3章|40代で職務経歴書に書く実績がない…普通の仕事を強みに変える方法
「職務経歴書の書き方はわかったけれど、自分には書けるような実績がない……」
そう感じている人もいるのではないでしょうか。
特に、長年同じ会社で働いてきた40代の場合、
自分の仕事を特別な経験だと思えないことがあります。
毎日決められた作業をこなし、会社から言われた仕事を続けてきただけ。
管理職になった経験もなければ、大きな成果を出した記憶もない。
しかし、目立った実績がないからといって、
職務経歴書に書ける強みがないとは限りません。
日々の仕事の中にも、
応募先に伝えられる経験が隠れていることがあります。
ここでは、自分の経験を強みに変える方法を具体的に解説します。
3-1.実績がないと思う40代に知ってほしいこと
まず知っておいてほしいのは、職務経歴書に書く実績は、
売上や表彰歴だけではないということです。
もちろん、売上を伸ばした経験や業務改善による成果などがあれば、
積極的に記載したいところです。
しかし、そうした大きな成果がなくても、
仕事の経験を具体的に伝えることはできます。
例えば、次のような経験です。
- 長年、同じ業務を担当してきた
- 日々の仕事でミスを防ぐための確認を行ってきた
- 新人が入社した際に仕事を教えてきた
- 作業の遅れが出ないように段取りを考えてきた
- 顧客や取引先からの問い合わせに対応してきた
- 他の社員と協力して仕事を進めてきた
自分では当たり前だと思っていることでも、
応募先の仕事内容によっては評価される経験になる可能性があります。
例えば、製造業で長年働いてきた人なら、
図面を読んだり、加工条件を調整したりすることが日常業務かもしれません。
しかし、そうした業務を経験していない人が、
すぐに同じ仕事をできるとは限りません。
自分にとって当たり前の仕事でも、
応募先が必要としている能力であれば、
職務経歴書に書く意味があります。
まずは「実績がない」と決めつけず、
これまで担当してきた仕事を振り返ってみましょう。
3-2.毎日の業務からアピールできる経験を見つける5つの質問
自分の強みが見つからない場合は、
これまでの仕事を5つの質問で振り返る方法がおすすめです。
難しく考えず、思いついたことを書き出してみてください。
質問①:長年続けてきた仕事は何ですか?
例えば、製造業なら機械加工や製品検査、
事務職なら資料作成やデータ入力などです。
まずは、担当してきた仕事を整理しましょう。
質問②:仕事で気をつけていたことは何ですか?
例えば、次のような内容です。
- 作業ミスを防ぐために確認していた
- 納期に遅れないように段取りを考えていた
- 顧客にわかりやすく説明していた
- 安全に作業できるように注意していた
こうした行動から、仕事への取り組み方を伝えられます。
質問③:周囲から頼まれることが多かった仕事は何ですか?
自分では普通だと思っていても、
周囲から頼られていた仕事があるかもしれません。
例えば、
「機械の調子が悪いときに相談される」
「新人への作業説明を任される」
「確認が必要な書類をよく頼まれる」
といった経験です。
ただし、頼まれていたという事実だけでなく、
実際に何をしていたのかまで書くことが重要です。
質問④:仕事で困ったとき、どう対応してきましたか?
仕事を続けていれば、
何らかの問題に直面した経験があるはずです。
例えば、
- 加工不良が発生したときに原因を確認した
- 顧客からの問い合わせに対応した
- 人手が足りないときに作業の優先順位を調整した
- 業務が遅れている人を手伝った
こうした経験から、問題への対応力や協調性を伝えられる場合があります。
質問⑤:転職先でも活かせそうな経験は何ですか?
最後に、これまで書き出した内容を応募先の仕事内容と比較してみましょう。
例えば、品質管理が重要な職場に応募するなら、
ミスを防ぐための確認作業や製品検査の経験が役立つ可能性があります。
顧客対応が多い仕事なら、
相手に合わせた説明や問い合わせ対応の経験が強みになるかもしれません。
このように5つの質問で仕事を振り返ると、
今まで気づかなかった経験を見つけやすくなります。
大切なのは、立派な実績を探すことではなく、
自分が実際にやってきた仕事を整理することです。
5つの質問を振り返っても、「やっぱり自分には強みがない」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、自分では当たり前だと思っている経験が、
転職活動でアピールできる強みになることもあります。
関連記事では、40代で自分の強みが見つからない人に向けて、
これまでの仕事から強みを見つける方法を詳しく解説しています。
▶ 40代の転職で強みがない…何もない人が自分の強みを見つける5つの方法
3-3.数字で示せる成果がない場合の書き方
職務経歴書の書き方を調べていると、
「売上を前年比120%に改善」
「作業時間を30%短縮」
「年間コストを100万円削減」
といった例文を見かけることがあります。
しかし、誰もが数字で示せる成果を持っているわけではありません。
特に、現場作業や事務などの仕事では、
自分個人の成果を数値で表すことが難しい場合もあります。
そのような場合は、無理に数字を作る必要はありません。
具体的な仕事内容と、仕事で工夫してきたことを組み合わせて書きましょう。
例えば、次のような文章です。
【改善前】
製品検査を担当し、ミスがないように頑張りました。
【改善後】
製品検査では、図面の寸法や公差を確認し、測定器を使用して品質基準を満たしているか確認してきました。検査時には確認項目を意識し、見落としを防ぐよう取り組んできました。
この文章には売上や改善率などの数字はありません。
それでも、具体的にどのような仕事をしていたのかが伝わります。
また、数値がわからない場合でも、次のような情報を加えると経験を具体化できます。
| 書ける情報 | 具体例 |
|---|---|
| 経験年数 | 機械加工を約20年間担当 |
| 使用機械 | マシニングセンタを使用 |
| 使用ツール | Excelによる資料作成 |
| 担当範囲 | 加工準備から製品検査まで担当 |
| 工夫したこと | 作業前の確認手順を徹底 |
ただし、経験年数や担当業務も必ず事実に基づいて記載してください。
職務経歴書では、誇張した実績よりも、
実際に行ってきた業務を正確に伝えることが大切です。
3-4.管理職経験がない40代でも伝えられる強み
40代の転職活動では、
「この年齢で管理職経験がないのは不利なのでは?」
と不安になる人もいるでしょう。
確かに、管理職を募集している求人では、
マネジメント経験が重要な応募条件になることがあります。
しかし、実務経験を重視する求人まで、
すべて管理職経験が必要というわけではありません。
例えば、次のような経験もアピールできます。
| 経験 | 伝えられる強み |
|---|---|
| 長年同じ業務を担当 | 専門的な実務経験 |
| 新人への仕事の説明 | 指導・コミュニケーション能力 |
| 作業ミスを防ぐ確認 | 正確性・品質への意識 |
| 突発的な問題への対応 | 状況判断・問題対応力 |
| 他部署との連携 | 調整力・協調性 |
| 作業手順の見直し | 業務改善への意識 |
例えば、管理職経験がなくても、次のような自己PRを書くことができます。
【自己PRの例文】
私の強みは、周囲と協力しながら正確に仕事を進めることです。
これまで製造現場で機械加工や製品検査を担当し、品質基準を守ることを大切にしてきました。また、新人社員への作業手順の説明や、他の担当者との情報共有にも取り組んできました。
管理職としての経験はありませんが、これまで培ってきた実務経験と周囲との連携を大切にする姿勢を活かし、転職先でも安定した業務遂行に貢献したいと考えています。
このように書けば、管理職経験がなくても、
自分の強みを具体的に伝えられます。
なお、実際の職務経歴書では、
必ずしも「管理職経験はありません」と明記する必要はありません。
応募先で求められている経験を中心に、
前向きな内容に整理することがおすすめです。
40代の転職では、役職の有無だけでなく、
これまでの経験を応募先でどのように活かせるかが重要です。
自分には何もないと思っていた人も、
まずは担当してきた業務を一つずつ書き出してみましょう。
次の章では、ここまで整理した経験を使って、
職務経歴書の文章を具体的に改善する方法を紹介します。
第4章|【例文付き】40代の職務経歴書はこう書く!NG例と改善例を比較
「職務経歴書に何を書けばよいのかはわかったけれど、実際に文章にするのが難しい……」
そう感じている人もいるのではないでしょうか。
特に40代の場合、長年の仕事経験がある一方で、
その経験をどのように文章にまとめればよいのか悩みがちです。
しかし、職務経歴書は難しい言葉や立派な表現を使えば評価されるわけではありません。
大切なのは、採用担当者が読んだときに「この人は何ができるのか」が具体的に伝わることです。
ここでは、職務経歴書でよく見られる書き方の例を、
NG例と改善例で比較します。
どこを変えれば伝わりやすくなるのか、
一つずつ確認していきましょう。
4-1.職務要約のNG例と改善例|経験年数だけでは強みが伝わらない
職務要約は、職務経歴書の最初に記載する重要な部分です。
採用担当者が最初に目を通すことも多いため、
短い文章でも自分の経験が伝わるようにしましょう。
例えば、製造業で20年間働いてきた人の場合です。
【NG例】
製造業で20年間勤務してきました。主に工場で機械加工の仕事を担当していました。これまでの経験を活かして頑張りたいと思っています。
この文章でも、製造業で長く働いてきたことは伝わります。
しかし、実際にどのような仕事を担当し、
何ができるのかまではわかりません。
そこで、次のように改善します。
【改善例】
製造業で約20年間、マシニングセンタを使用した金属部品加工に従事してきました。加工図面の確認からプログラム作成、加工条件の調整、製品検査まで一連の業務を経験しています。これまで培ってきた機械加工の知識と品質管理への意識を活かし、安定した製品づくりに貢献したいと考えています。
改善例では、次の3つが伝わるようになっています。
- どのような業界で何年間働いてきたのか
- 具体的にどのような業務を担当してきたのか
- その経験を転職先でどう活かしたいのか
職務要約は、長く書けばよいというものではありません。
3〜5行程度を目安に、自分の経験を簡潔に説明することを意識しましょう。
なお、未経験職種に応募する場合は、
専門的な業務内容だけでなく、
応募先でも活かせる経験を中心にまとめると伝わりやすくなります。
4-2.職務経歴のNG例と改善例|仕事内容を並べるだけで終わらせない
職務経歴では、これまで担当してきた仕事を具体的に記載します。
ただし、仕事内容を箇条書きにしただけでは、
自分の能力が十分に伝わらないことがあります。
例えば、次のような文章です。
【NG例】
主な担当業務
- 機械加工
- 製品検査
- 図面確認
- 加工プログラム作成
この書き方では、担当してきた業務はわかります。
しかし、どの程度の経験があり、どのような役割を果たしてきたのかがわかりにくくなっています。
そこで、次のように改善します。
【改善例】
主な担当業務
- マシニングセンタを使用した金属部品加工
- 加工図面の確認および寸法・公差の読み取り
- 加工プログラムの作成・修正
- 加工条件の調整および加工後の寸法確認
- ノギス・マイクロメータなどを使用した製品検査
業務で工夫したこと
加工前には図面の寸法や注意点を確認し、加工後には測定器を使用して品質基準を満たしているか確認してきました。また、加工条件や作業手順を見直しながら、安定した品質を維持できるよう取り組んできました。
改善例では、単に「機械加工」と書くのではなく、
使用機械や担当範囲がわかるようになっています。
また、仕事で意識してきたことを加えることで、
業務への取り組み方も伝えています。
職務経歴では「何をしたか」に加えて「どのように仕事を進めてきたか」を書くことが大切です。
ただし、担当していない業務を追加したり、
経験を大きく見せたりする必要はありません。
実際の仕事内容を、採用担当者が理解しやすい言葉に整理しましょう。
4-3.活かせるスキルのNG例と改善例|抽象的な表現を具体的にする
職務経歴書では、
自分の強みを伝えるために「活かせる経験・スキル」を記載します。
しかし、抽象的な表現だけでは、
採用担当者が具体的な能力をイメージしにくくなります。
例えば、次のような書き方です。
【NG例】
- コミュニケーション能力があります
- 責任感があります
- 問題解決能力があります
- 協調性があります
これらは仕事をするうえで大切な能力です。
しかし、どのような経験から身につけたのかがわかりません。
そこで、実際の業務と結びつけて書きます。
【改善例】
- 新人社員への作業説明を通じて培った指導・コミュニケーション能力
- 加工前後の確認作業を継続してきた品質管理への意識
- 加工時の問題に対して原因を確認し、対応方法を検討してきた経験
- 他の担当者と情報共有しながら作業を進めてきた協調性
このように書くと、どのような経験が強みにつながっているのかが伝わります。
例えば「責任感があります」という言葉を使う場合でも、
「納期を守るために作業の優先順位を確認し、必要に応じて他部署と調整してきました」
といった具体的な行動を加えることで、
説得力が増します。
自分の強みを説明するときは、
その強みが表れた仕事の経験を一緒に書きましょう。
4-4.自己PRのNG例と改善例|「頑張ります」だけでは伝わらない
自己PRは、職務経歴書の中でも、
自分の強みをアピールできる重要な部分です。
しかし、40代の転職活動で次のような文章だけを書くのは、
あまりおすすめできません。
【NG例】
私は真面目で責任感が強い性格です。これまでの仕事でも一生懸命頑張ってきました。新しい会社でも何事にも積極的に取り組み、早く仕事を覚えて頑張りたいと思っています。
この文章からは、仕事への意欲は伝わります。
しかし、採用担当者にとっては、応募者が具体的に何をできる人なのか判断しにくい内容です。
そこで、次のように改善します。
【改善例】
私の強みは、品質を意識しながら正確に仕事を進めることです。
これまで製造現場で約20年間、機械加工と製品検査を担当してきました。加工前の図面確認や加工後の寸法検査を大切にし、品質基準に沿った製品づくりに取り組んできました。
今後は、これまで培ってきた機械加工の経験と品質への意識を活かし、貴社でも安定した生産と品質維持に貢献したいと考えています。
改善例では、次の流れで文章を構成しています。
- 最初に自分の強みを伝える
- 強みを裏付ける仕事の経験を説明する
- 転職先でどのように活かすかを伝える
この順番で書くことで、自己PRが整理され、読みやすくなります。
なお、転職先によって求められる人物像や経験は異なります。
同じ自己PRをすべての企業に使うのではなく、
求人票を確認しながら内容を調整することも大切です。
40代の自己PRでは、意欲だけでなく、
これまで積み重ねてきた経験を具体的に伝えましょう。
自己PRが思いつかないときは例文から考えてみよう
「自分の強みを文章にしようとしても、うまくまとまらない……」
そんな場合は、最初から完璧な自己PRを作ろうとする必要はありません。
まずは、自分の仕事に近い例文を参考にしながら、
経験や担当業務を当てはめてみましょう。
関連記事では、40代の転職で自己PRが思いつかない人に向けて、
強みの見つけ方や具体的な例文を紹介しています。
▶ 40代で自己PRが思いつかない|転職で使える強みの見つけ方と例文
第5章|【職種別の記入例】製造業・営業・事務職の40代はこうアピールする
「自分の仕事の場合、職務経歴書にはどう書けばいいのだろう?」
ここまで読んで、そう感じている人もいるでしょう。
職務経歴書の基本的な書き方は同じでも、
アピールすべき内容は職種によって異なります。
例えば、製造業なら専門的な技能や品質への意識、営業職なら顧客対応や提案経験、
事務職なら正確性や業務管理能力などが考えられます。
大切なのは、これまでの経験の中から、
応募先で役立つ能力を選んで伝えることです。
ここでは、40代の転職活動で参考にしやすいように、
製造業・営業職・事務職の3つの例文を紹介します。
いずれも説明用に作成した架空の経歴です。
実際に使用する場合は、自分の仕事内容や経験に合わせて書き換えてください。
5-1.製造業|20年以上の現場経験を強みに変える職務経歴書の例文
製造業で長年働いてきた40代の場合、
毎日担当している仕事を特別なスキルだと思えないことがあります。
しかし、機械加工・製品検査・品質管理・作業改善などの経験は、
応募する求人によっては重要な強みになります。
特に、製造現場での実務経験を求めている企業に応募する場合は、
担当してきた業務を具体的に説明することが大切です。
【想定する人物】
- 年齢:45歳
- 職種:製造業
- 勤続年数:22年
- 役職:一般社員
- 主な仕事:機械加工・製品検査
- 転職希望:同じ製造業で経験を活かしたい
【職務要約の例文】
製造業で22年間、マシニングセンタを使用した金属部品加工に従事してきました。主に図面の確認、加工プログラムの作成、加工条件の調整、製品検査を担当しています。これまで培ってきた機械加工の知識と実務経験を活かし、品質を重視した製品づくりに貢献したいと考えています。
【職務経歴の例文】
勤務先:株式会社〇〇製作所
在籍期間:2004年4月〜現在
所属部署:製造部
担当業務:
- マシニングセンタを使用した金属部品加工
- 加工図面の確認および寸法・公差の読み取り
- 加工プログラムの作成・修正
- 加工条件の調整
- 測定器を使用した製品検査
- 新人社員への基本的な作業手順の説明
業務で工夫したこと:
加工前の図面確認と加工後の寸法検査を徹底し、品質基準に沿った製品づくりに取り組んできました。また、加工時の問題が発生した場合には、加工条件や作業手順を確認し、原因を考えながら対応してきました。
【自己PRの例文】
私の強みは、機械加工に関する実務経験と品質を意識した仕事への取り組みです。
これまで22年間、製造現場で機械加工を担当し、図面の確認から加工、製品検査まで一連の業務を経験してきました。日々の仕事では、作業前の確認と加工後の検査を大切にし、安定した品質を維持できるよう取り組んできました。
今後もこれまでの経験を活かし、正確な作業と品質を重視した製品づくりを通じて、貴社の生産活動に貢献したいと考えています。
【この例文のポイント】
製造業の職務経歴書では、次のような情報を具体的に記載すると伝わりやすくなります。
- 使用してきた機械や設備
- 担当してきた加工内容
- 図面読解やプログラム作成の経験
- 測定器を使用した検査経験
- 品質維持や作業改善への取り組み
例えば、マシニングセンタを使用していた場合は、
経験のある機械の種類やメーカーなどを記載することも検討できます。
ただし、実際に操作したことのない設備や、
担当していない業務を記載しないように注意しましょう。
製造業での経験は、担当業務を具体的に説明することで、
転職先にも伝わりやすくなります。
5-2.営業職|売上実績がなくても顧客対応や提案経験をアピールする例文
営業職の職務経歴書では、売上や契約件数などの実績が重視されることがあります。
そのため、
「営業成績がトップだったわけではない」
「大きな契約を取った経験がない」
という人は、何を書けばよいのか悩むかもしれません。
しかし、営業職で培った経験は、売上数字だけではありません。
顧客との関係づくり、問い合わせ対応、提案資料の作成、社内調整なども、仕事内容によってはアピールできる経験になります。
【想定する人物】
- 年齢:43歳
- 職種:法人営業
- 営業経験:15年
- 役職:一般社員
- 主な仕事:既存顧客への営業・問い合わせ対応
- 転職希望:同じ営業職で経験を活かしたい
【職務要約の例文】
法人営業として15年間、既存顧客への提案営業や問い合わせ対応を担当してきました。主に取引先との打ち合わせ、見積書の作成、納期調整、社内関連部署との情報共有などを行っています。顧客の要望を正確に把握し、関係部署と連携しながら対応することを大切にしてきました。
【職務経歴の例文】
勤務先:株式会社〇〇商事
在籍期間:2011年4月〜現在
所属部署:営業部
担当業務:
- 既存法人顧客への提案営業
- 顧客からの問い合わせ対応
- 見積書・提案資料の作成
- 受注後の納期調整
- 社内関連部署との打ち合わせ
- 顧客情報の管理
業務で工夫したこと:
顧客からの問い合わせには、要望や納期などを確認し、必要に応じて社内の関連部署と連携して対応してきました。また、提案時には顧客の状況を確認し、わかりやすい説明を心がけてきました。
【自己PRの例文】
私の強みは、顧客の要望を把握し、社内の関係部署と連携しながら仕事を進めることです。
これまで法人営業として15年間、既存顧客への提案や問い合わせ対応を担当してきました。顧客からの相談に対しては、内容を正確に確認し、関係部署と情報を共有しながら対応することを大切にしてきました。
今後もこれまで培ってきた顧客対応力と調整力を活かし、取引先との信頼関係を大切にした営業活動に取り組みたいと考えています。
【この例文のポイント】
営業職では、数値で示せる実績がある場合は、できるだけ具体的に記載しましょう。
例えば、実際の記録が残っていれば、
- 年間売上
- 担当顧客数
- 契約件数
- 目標達成率
- 既存顧客の継続率
などが考えられます。
ただし、数字がわからないからといって、適当な実績を作ってはいけません。
正確な数字が確認できない場合は、
担当顧客の種類や業務内容、提案時の工夫などを具体的に書きましょう。
営業職では「いくら売ったか」だけでなく
「どのように顧客と向き合ってきたか」も伝えることが大切です。
5-3.事務職|目立った実績がなくても正確性や業務管理能力を伝える例文
事務職で長年働いてきた40代の場合、
「毎日同じような仕事をしてきただけ」
「大きな実績がない」
と感じている人もいるでしょう。
しかし、事務職で必要とされる能力は、派手な実績だけではありません。
正確な書類作成、データ管理、問い合わせ対応、スケジュール調整なども、日々の仕事を支える重要な業務です。
【想定する人物】
- 年齢:46歳
- 職種:一般事務
- 経験年数:18年
- 役職:一般社員
- 主な仕事:書類作成・データ入力・電話対応
- 転職希望:事務職で経験を活かしたい
【職務要約の例文】
一般事務として18年間、書類作成、データ入力、電話対応、社内資料の管理などを担当してきました。ExcelやWordを使用した資料作成のほか、関連部署との情報共有や業務スケジュールの確認にも携わっています。これまで培ってきた事務処理能力と正確性を活かし、円滑な業務運営に貢献したいと考えています。
【職務経歴の例文】
勤務先:株式会社〇〇サービス
在籍期間:2008年4月〜現在
所属部署:管理部
担当業務:
- Excelを使用したデータ入力・集計
- Wordを使用した社内文書の作成
- 電話・メールによる問い合わせ対応
- 書類の整理・管理
- 備品管理
- 社内関連部署との連絡調整
業務で工夫したこと:
データ入力や資料作成では、入力内容の確認を徹底し、正確な処理を心がけてきました。また、複数の業務が重なる場合には、期限や優先順位を確認しながら仕事を進めてきました。
【自己PRの例文】
私の強みは、正確性を意識しながら複数の業務を進めることです。
これまで一般事務として18年間、書類作成やデータ管理、問い合わせ対応などを担当してきました。日々の業務では、入力内容の確認や提出期限の管理を大切にし、周囲と情報を共有しながら仕事を進めてきました。
今後もこれまで培ってきた事務処理能力と業務管理の経験を活かし、貴社の円滑な業務運営を支えていきたいと考えています。
【この例文のポイント】
事務職の場合は、使用できるソフトや担当業務を具体的に書くことが重要です。
例えば、Excelを使用している場合でも、
「Excelが使えます」
と書くだけでは、どの程度の操作ができるのかわかりません。
実際の経験に応じて、
- Excelでのデータ入力・集計
- SUM関数やIF関数を使用した資料作成
- 表やグラフを使用した資料作成
- Wordによる社内文書の作成
などと具体的に記載すると伝わりやすくなります。
もちろん、使ったことのない関数やソフトを記載する必要はありません。
事務職では、実際に担当してきた仕事と使用できるツールを具体的に伝えましょう。
5-4.異業種へ転職する40代は「業界が変わっても使える経験」を伝える
40代で転職する人の中には、これまでと違う業界や職種に挑戦したいと考えている人もいるでしょう。
その場合、今までの専門的な経験をそのまま伝えても、
応募先に強みが伝わりにくいことがあります。
例えば、製造業から別の仕事へ転職する場合です。
「マシニングセンタを操作できます」
という経験は、機械加工の仕事では直接役立ちます。
しかし、異業種の採用担当者には、
その経験が自社でどう役立つのかわからない場合があります。
そこで重要なのが、これまでの仕事で身につけた能力を、
応募先でも使える言葉に置き換えることです。
例えば、次のように整理できます。
| これまでの経験 | 別の仕事にもつながる強み |
|---|---|
| 製品検査 | 正確性・確認能力 |
| 作業手順の管理 | 業務管理能力 |
| 新人への作業説明 | 指導・コミュニケーション能力 |
| トラブルへの対応 | 問題対応力 |
| 納期を意識した作業 | スケジュール管理能力 |
| 他部署との連携 | 調整力・協調性 |
例えば、製造業から物流関連の仕事へ応募する場合なら、次のような自己PRが考えられます。
【異業種転職の自己PR例文】
私の強みは、決められた手順を守りながら正確に仕事を進めることです。
これまで製造現場で20年間、機械加工や製品検査を担当してきました。仕事では、作業前の確認や安全への配慮を大切にし、周囲と連携しながら業務を進めてきました。
物流業界での実務経験はありませんが、
これまで培ってきた確認能力や安全への意識を活かし、
新しい業務を一つずつ習得していきたいと考えています。
このように書けば、未経験の仕事でも、
これまでの経験がどのように役立つのかを伝えられます。
ただし、職種によっては資格や専門知識が必要になる場合もあります。
求人票に記載された応募条件を確認し、
自分の経験がどの部分で活かせるのかを考えましょう。
40代の異業種転職では、
これまでの経験を捨てるのではなく、
新しい仕事につながる部分を探すことが大切です。
第6章|40代の職務経歴書でやってはいけない5つのNG|書類選考前に確認
ここまで紹介した例文を参考にすれば、
職務経歴書の基本的な形は作れるはずです。
しかし、せっかく経験を整理しても、
書き方によっては採用担当者に強みが十分に伝わらないことがあります。
特に40代の場合、職歴が長くなるため、情報を詰め込みすぎたり、
応募先との関連性が薄い内容まで詳しく書いたりしがちです。
大切なのは、自分が伝えたいことをすべて書くのではなく、
採用担当者が知りたい情報をわかりやすく伝えることです。
ここでは、職務経歴書を提出する前に確認したい5つのNGを紹介します。
6-1.NG①|仕事内容を時系列で並べるだけになっている
職務経歴書でよくあるのが、
これまでの仕事内容を時系列で並べるだけになっているケースです。
例えば、次のような文章です。
【NG例】
2004年4月:製造部に配属
2008年4月:機械加工を担当
2015年4月:製品検査を担当
2020年4月:新人指導を担当
この書き方では、どの時期に何を担当したのかはわかります。
しかし、具体的な仕事内容や身につけた能力が十分に伝わりません。
そこで、次のように改善します。
【改善例】
2004年4月〜現在:製造部
主な担当業務:
- マシニングセンタを使用した金属部品加工
- 加工図面の確認およびプログラム作成
- 加工後の寸法検査
- 新人社員への作業手順の説明
機械加工から製品検査まで一連の業務を経験し、
品質基準を意識した製品づくりに取り組んできました。
このように、担当した期間と仕事内容をまとめることで、
職務経歴書が読みやすくなります。
部署や担当業務が変わった場合は、
期間ごとに分けて記載しても構いません。
単に仕事の履歴を並べるのではなく、
その仕事を通じて何を経験したのかが伝わるようにしましょう。
6-2.NG②|20年以上の経験をすべて詳しく書こうとする
40代で長年働いてきた人ほど、
職務経歴書に書きたい内容が多くなることがあります。
しかし、過去の仕事内容をすべて細かく説明すると、
重要な情報が埋もれてしまう可能性があります。
例えば、20年以上前に担当していた仕事を長く説明する一方で、
現在の仕事内容が数行しか書かれていない場合です。
応募先が現在の経験を重視しているなら、
十分な情報を伝えられないかもしれません。
改善するには、次のように整理します。
【改善のポイント】
- 応募先に関係する経験を詳しく書く
- 現在の仕事内容をわかりやすく説明する
- 関連性の低い業務は簡潔にまとめる
- 同じような仕事内容は重複を減らす
- 長年の経験から身につけた能力を整理する
例えば、製造業の求人に応募する場合は、
直近の機械加工経験を詳しく書く一方、
関連性の低い過去の補助業務などは簡潔にまとめる方法が考えられます。
40代の職務経歴書では、経験の多さを見せることよりも、
応募先に必要な経験を選んで伝えることが大切です。
6-3.NG③|応募先に関係のない経験ばかり書いている
職務経歴書では、自分が得意なことをできるだけ多く書きたいと思うかもしれません。
しかし、応募先の仕事内容と関係が薄い経験ばかりを詳しく書くと、
採用担当者が求めている情報が伝わりにくくなります。
例えば、製造業から事務職に応募する場合です。
機械加工の専門的な内容だけを詳しく書いても、
事務職でどのような能力を発揮できるのか判断しにくいことがあります。
その場合は、次のような経験に注目します。
- 作業記録や検査記録の作成経験
- Excelなどを使用したデータ入力
- 書類の確認や管理
- 納期や作業スケジュールの管理
- 他部署との情報共有
もちろん、実際に経験していない仕事を書く必要はありません。
自分が担当してきた業務の中から、
応募先の仕事内容と共通する部分を探すことが重要です。
職務経歴書を作成する前に、求人票の仕事内容と応募条件を確認しましょう。
6-4.NG④|「頑張りました」など抽象的な表現が多い
職務経歴書では、自分の人柄や仕事への意欲を伝えることも大切です。
しかし、抽象的な表現だけでは、具体的な能力を判断しにくくなります。
例えば、次のような文章です。
【NG例】
責任感を持って仕事に取り組み、周囲と協力しながら一生懸命頑張ってきました。
この文章は、決して悪い内容ではありません。
ただし、どのような場面で責任感や協調性を発揮したのかがわかりません。
そこで、次のように改善します。
【改善例】
製造現場では、加工前の図面確認と加工後の寸法検査を徹底し、品質基準に沿った作業を心がけてきました。また、作業の進捗状況を周囲と共有し、必要に応じて担当者同士で協力しながら業務を進めてきました。
改善例では、責任感や協調性を具体的な行動で説明しています。
職務経歴書で強みを書くときは、
「どのような場面で、何をしてきたのか」
を意識すると、伝わりやすい文章になります。
6-5.NG⑤|すべての企業に同じ職務経歴書を提出している
職務経歴書を一度完成させると、
すべての企業に同じ内容で応募したくなるかもしれません。
もちろん、勤務先や在籍期間などの基本情報を毎回作り直す必要はありません。
しかし、応募先によって求められる経験や能力は異なります。
例えば、同じ製造業でも、
- 機械加工の経験を重視する企業
- 品質管理の経験を重視する企業
- 生産管理や工程管理の経験を重視する企業
- 新人指導や現場改善の経験を重視する企業
など、募集する仕事内容によって評価されるポイントが変わります。
そのため、応募する前に職務経歴書の内容を見直すことが大切です。
【応募先に合わせて確認する3つの項目】
①職務要約
応募先に関係する経験が最初に伝わる内容になっているか。
②活かせる経験・スキル
求人票に記載されている仕事内容と、自分の経験が結びついているか。
③自己PR
応募先でどのように貢献できるのかが具体的に書かれているか。
この3つを確認するだけでも、
応募先に合わせた職務経歴書へ調整しやすくなります。
ただし、求人票に合わせようとして、
経験のない業務を記載したり、
実績を大きく見せたりすることは避けましょう。
自分の経験を変えるのではなく、
応募先に伝える順番や表現を調整することが大切です。
6-6.【保存版】40代の職務経歴書を提出する前の最終チェックリスト
最後に、職務経歴書を提出する前に確認したいポイントをまとめます。
以下の項目を一つずつ確認してみてください。
【基本情報のチェック】
□ 氏名・作成日が正しく記載されている
□ 勤務先の会社名や在籍期間に間違いがない
□ 誤字・脱字がない
□ 読みやすい文字サイズとレイアウトになっている
【仕事内容のチェック】
□ 職務要約でこれまでの経験が簡潔に伝わる
□ 担当業務が具体的に書かれている
□ 使用してきた機械やソフトなどを必要に応じて記載している
□ 実際に経験していない仕事内容を書いていない
【強み・自己PRのチェック】
□ 自分の強みを具体的な経験と結びつけている
□ 「頑張りました」だけの文章になっていない
□ 応募先で活かせる能力が伝わる
□ 求人票の仕事内容に合わせて自己PRを調整している
【提出前のチェック】
□ 応募先と関係の深い経験を優先している
□ 同じ説明が何度も繰り返されていない
□ 長すぎる文章を適切に整理している
□ 提出先の指定するファイル形式や応募方法を確認している
すべてを一度で完璧に仕上げる必要はありません。
まずは職務経歴書を一通り作成し、
チェックリストを使いながら修正していきましょう。
40代の職務経歴書で重要なのは、
立派な経歴に見せることではなく、
これまでの経験が応募先に正しく伝わることです。
次の章では、職歴が長い40代に向けて、
職務経歴書を何枚にまとめればよいのか、
読みやすく整理する方法を解説します。
職務経歴書を見直しても書類選考に通らない場合は?
職務経歴書を改善しても、
必ず書類選考を通過できるわけではありません。
40代の転職活動では、応募書類の内容だけでなく、
応募先が求めている経験やスキルとの相性も重要です。
何社も応募しているのに書類選考に通らない場合は、
職務経歴書と求人の選び方を一度見直してみましょう。
関連記事では、40代の書類選考で確認したいポイントや、
不採用が続いたときの改善方法を詳しく解説しています。
▶ 40代の転職で書類選考に通らない原因7つ|何社落ちたら見直すべき?
第7章|40代の職務経歴書は何枚が正解?長い職歴を読みやすくまとめるコツ
「20年以上働いてきたけれど、職務経歴書は何枚にまとめればいいの?」
「これまでの仕事をすべて書いたら、3枚以上になってしまった……」
40代で職務経歴書を作成するとき、
こうした悩みを感じる人も多いのではないでしょうか。
特に、長年同じ会社で働いてきた人や、
複数の会社を経験してきた人ほど、
どこまで詳しく書けばよいのか迷いがちです。
結論からいうと、職務経歴書はA4用紙1〜2枚程度を基本的な目安にするのがおすすめです。
ただし、40代だから必ず2枚にしなければいけないわけではありません。
大切なのは、枚数を増やすことでも、
無理に短くすることでもなく、
採用担当者が必要な情報を確認しやすい書類にすることです。
ここでは、40代の長い職歴をわかりやすく整理する方法を解説します。
7-1.40代の職務経歴書はA4用紙2枚程度を目安にする
職務経歴書には、すべての企業で共通する厳密な枚数の決まりがあるわけではありません。
ただし、一般的にはA4用紙1〜2枚程度で作成することが多く、
ハローワークの応募書類作成資料でも、この分量が基本的な目安として紹介されています。
40代の場合は職歴が長くなりやすいため、
まずはA4用紙2枚程度にまとめることを意識するとよいでしょう。
例えば、次のような構成です。
【職務経歴書1枚目】
- 職務要約
- 勤務先・在籍期間
- 主な担当業務
- 仕事での実績や工夫したこと
【職務経歴書2枚目】
- 活かせる経験・スキル
- 資格・免許
- 自己PR
このように整理すると、採用担当者が仕事内容と強みを確認しやすくなります。
ただし、これはあくまで一例です。
転職回数が多い場合や、専門的な経験を詳しく説明する必要がある場合には、
別の構成が適していることもあります。
また、企業から枚数や書式の指定がある場合は、
その指示を優先してください。
何枚書いたかよりも、応募先に必要な経験がわかりやすく伝わるかを重視しましょう。
7-2.20年以上同じ会社で働いている場合のまとめ方
40代の中には、学校を卒業してから20年以上、
同じ会社で働いてきた人もいるでしょう。
その場合、
「職歴が1社しかないから書くことが少ない」
と思うかもしれません。
しかし、同じ会社で長く働いていても、
担当業務や仕事の内容が変化していることがあります。
例えば、製造業で22年間働いてきた場合です。
【職務経歴のまとめ方:記入例】
勤務先:株式会社〇〇製作所
在籍期間:2004年4月〜現在
所属部署:製造部
2004年4月〜2010年3月
主に機械加工の補助業務を担当。
加工前の材料準備、製品の取り付け、加工後の寸法確認などを経験しました。
2010年4月〜2018年3月
マシニングセンタを使用した金属部品加工を担当。
加工図面の確認、プログラムの修正、加工条件の調整などを経験しました。
2018年4月〜現在
機械加工に加え、加工プログラムの作成や製品検査を担当。
新人社員への基本的な作業説明などにも携わっています。
このように、同じ会社での経験でも、
担当業務や役割が変化した時期ごとに整理すると読みやすくなります。
一方で、長年ほぼ同じ業務を担当してきた場合は、
無理に期間を分ける必要はありません。
その場合は、
- 主な担当業務
- 使用してきた機械や設備
- 仕事で工夫してきたこと
- 身につけた専門知識
- 応募先で活かせる経験
を中心にまとめる方法がおすすめです。
同じ会社で長く働いてきたことを弱みと考えるのではなく、
その期間にどのような経験を積み重ねてきたのかを伝えましょう。
7-3.転職回数が多い40代は仕事内容の共通点を整理する
40代の中には、これまでに複数の会社で働いてきた人もいるでしょう。
その場合、
「転職回数が多いと印象が悪いのでは?」
「すべての会社について詳しく書く必要があるの?」
と不安になるかもしれません。
転職回数だけで採用結果が決まるわけではありませんが、
採用担当者が経歴の一貫性や、
それぞれの会社で身につけた能力を確認することはあります。
そこで大切なのが、複数の職歴に共通する経験やスキルを整理することです。
例えば、次のような職歴を持つ人がいるとします。
| 勤務先 | 担当業務 | 身につけた経験 |
|---|---|---|
| A社 | 製造オペレーター | 機械操作・安全管理 |
| B社 | 製品検査 | 品質確認・測定器の使用 |
| C社 | 生産管理補助 | 納期管理・社内調整 |
一見すると、仕事内容が異なっているように見えます。
しかし、製造業という共通点があり、機械操作・品質確認・生産管理という経験を積み重ねていることがわかります。
このような場合は、職務要約で次のようにまとめられます。
【職務要約の例文】
これまで製造業を中心に、機械オペレーター、製品検査、生産管理補助などの業務を経験してきました。各職場では、安全を意識した機械操作、品質基準に沿った製品確認、納期を考慮した業務調整などを担当しています。これまで培ってきた製造現場での実務経験を活かし、転職先でも安定した生産活動に貢献したいと考えています。
このように書けば、複数の会社で経験してきた仕事を、
一つの強みとして整理できます。
ただし、職務経歴書を短くするために、
実際の経歴を偽ったり、在籍期間を変更したりしてはいけません。
各社の在籍期間と仕事内容を正確に記載し、
応募先に関係する経験を詳しく説明しましょう。
7-4.長い職務経歴書を読みやすくする3つのコツ
職務経歴書が3枚、4枚と長くなってしまった場合は、
いきなり文字を小さくするのではなく、
内容を整理することから始めましょう。
特におすすめなのが、次の3つの方法です。
①応募先に関係する経験を優先する
すべての仕事内容を同じ分量で説明する必要はありません。
例えば、機械加工の求人に応募するなら、
機械加工や品質確認の経験を詳しく説明し、
関連性の低い業務は簡潔にまとめる方法が考えられます。
②同じ説明を繰り返さない
職務要約・職務経歴・自己PRで、
同じ仕事内容を何度も説明していませんか?
それぞれの項目には役割があります。
職務要約では経験の全体像を、
職務経歴では具体的な仕事内容を、
自己PRでは自分の強みと応募先への貢献を伝えましょう。
③箇条書きと短い文章を組み合わせる
長い文章を続けて書くと、重要な情報が埋もれてしまいます。
担当業務は箇条書きにし、
仕事で工夫したことや自己PRは短い文章でまとめると読みやすくなります。
例えば、
「機械加工、製品検査、図面確認、プログラム作成を担当し、
品質維持のために確認作業を徹底してきました」
と一文で書くよりも、
担当業務を箇条書きに分けたほうが内容を確認しやすくなります。
40代の職務経歴書は、長年の経験をすべて書くことよりも、
必要な経験をわかりやすく整理することが大切です。
第8章|自分の職務経歴書に自信がない40代へ|応募前に第三者に確認してもらう方法
「一通り職務経歴書を書いてみたけれど、本当にこれでいいのだろうか……」
「自分では問題ないと思っていても、採用担当者からどう見られるのかわからない」
そんな不安を感じている人もいるでしょう。
特に40代で久しぶりに転職活動をする場合、
現在の応募書類の書き方に慣れていないこともあります。
また、長年同じ仕事をしていると、
自分の経験を客観的に評価することが難しくなる場合もあります。
そのようなときは、
一人で悩み続けるのではなく、
第三者に職務経歴書を確認してもらう方法があります。
自分では気づかなかった強みや、
改善したほうがよい表現を見つけられるかもしれません。
ここでは、40代が職務経歴書を確認してもらう方法を紹介します。
8-1.自分では気づきにくい職務経歴書の改善ポイント
職務経歴書を作成するとき、
自分の仕事内容をよく知っているからこそ、
説明が不足してしまうことがあります。
例えば、製造業で長く働いてきた人の場合です。
「マシニングセンタを使用した加工業務を担当」
と書けば、同じ仕事を経験した人には仕事内容が伝わるかもしれません。
しかし、採用担当者がその業務に詳しいとは限りません。
また、経験してきた業務を自分では当たり前だと思い、
強みとして記載していないこともあります。
第三者に確認してもらうことで、
次のような改善点に気づける可能性があります。
- 仕事内容の説明が不足している
- 専門用語が多く、わかりにくい
- アピールできる経験が十分に書かれていない
- 職務要約が長すぎる
- 自己PRと応募先の仕事内容が結びついていない
- 文章が抽象的になっている
特に重要なのは、採用担当者の立場から読んだときに、
自分の能力が伝わる内容になっているかという点です。
職務経歴書は、自分の仕事を紹介するためだけの書類ではありません。
応募先の企業に、自分の経験がどのように役立つのかを伝えるための書類です。
自分だけでは判断が難しい場合は、第三者の意見を参考にしてみましょう。
8-2.ハローワークなら無料で応募書類の相談ができる
職務経歴書の書き方に悩んだとき、相談先の一つになるのがハローワークです。
ハローワークでは、求人の紹介だけでなく、
応募書類の作成や面接に関する相談などの就職支援を行っています。
職務経歴書についても、書き方や内容に関するアドバイスを受けられます。
例えば、次のような相談が考えられます。
- 初めて職務経歴書を書くので基本から教えてほしい
- 20年以上の職歴をどうまとめればよいかわからない
- 自己PRに何を書けばよいか悩んでいる
- 応募先に合わせて内容を修正したい
- 完成した職務経歴書を確認してほしい
相談するときは、できるだけ職務経歴書の下書きを用意しておくとよいでしょう。
また、応募したい求人が決まっている場合は、
その求人票も一緒に確認してもらうと、
仕事内容に合わせた相談がしやすくなります。
費用をかけずに職務経歴書について相談したい人は、ハローワークの利用を検討してみましょう。
なお、相談方法や利用できる支援については、
最寄りのハローワークで確認してください。
8-3.転職エージェントに職務経歴書を添削してもらう方法もある
もう一つの方法が、転職エージェントを活用することです。
転職エージェントは、求人紹介や転職活動の支援を行うサービスです。
サービスによっては、職務経歴書の添削や面接対策なども受けられます。
例えば、次のような悩みがある人には、相談するメリットがあります。
「自分の経歴が、どのような企業で評価されるのかわからない」
長年同じ会社で働いていると、
自分の経験が転職市場でどのように評価されるのか判断しにくいことがあります。
そのような場合は、これまでの業務経験を整理し、
応募できる求人について相談する方法があります。
「職務経歴書の自己PRがうまく書けない」
自分では強みだと思っていない経験でも、
応募先によっては評価につながる可能性があります。
第三者との面談を通じて、
これまでの仕事を振り返ることが役立つ場合があります。
「書類選考でなかなか通過できない」
職務経歴書の内容だけでなく、
応募している求人と自分の経験が合っているかを確認することも大切です。
書類選考が続けて不通過になる場合は、
職務経歴書と応募先の両方を見直してみましょう。
ただし、すべての転職エージェントが同じ支援を提供しているわけではありません。
職務経歴書の添削を受けられるか、
40代の求職者への支援に対応しているかなどを、
事前に確認することが重要です。
転職エージェントは必ず利用しなければならないものではありませんが、
一人で転職活動を進めることに不安がある人にとっては選択肢の一つになります。
8-4.40代が転職サービスを選ぶときに確認したい3つのポイント
転職エージェントを利用する場合は、どのサービスでもよいというわけではありません。
自分の年齢や職歴、希望する仕事に合ったサービスを選ぶことが大切です。
ここでは、確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
①40代の転職支援に対応しているか
転職サービスによって、
主な対象年齢や得意とする求人が異なります。
20代向けの求人が中心のサービスもあれば、
経験者やミドル世代の転職を扱うサービスもあります。
40代の場合は、これまでの経験を活かせる求人を扱っているか確認しましょう。
②自分が希望する業界・職種の求人があるか
例えば、製造業での経験を活かしたい場合は、
製造業や技術職の求人を扱っているか確認することが重要です。
営業職や事務職への転職を考えている場合も、
希望職種の求人があるか調べてみましょう。
③応募書類の添削や面接対策を受けられるか
今回の記事を読んでいる人にとって、
特に確認しておきたいポイントです。
職務経歴書の作成に不安があるなら、
応募書類の添削や相談に対応しているサービスを選ぶ方法があります。
ただし、利用条件や支援内容はサービスによって異なります。
登録前に公式サイトなどで確認しましょう。
8-5.職務経歴書が完成しないからといって、転職活動を諦める必要はない
40代で転職を考えたとき、
「もう若くないから、失敗できない」
「職務経歴書すらうまく書けない自分に転職なんてできるのだろうか」
と感じることもあるかもしれません。
しかし、職務経歴書の作成に慣れていないことと、
仕事で必要とされる能力がないことは別の問題です。
20年以上同じ会社で働いてきた人なら、
久しぶりに応募書類を作成することもあるでしょう。
そのような場合、最初から上手に書けなくても不思議ではありません。
大切なのは、これまでの経験を一つずつ整理することです。
そして、自分だけでは判断できない部分があれば、
必要に応じて第三者の意見を参考にすることです。
職務経歴書は、一度作ったら終わりではありません。
応募先の仕事内容に合わせて修正したり、
転職活動を進めながら改善したりすることもできます。
「うまく書けないから応募できない」と考えるのではなく、
まずは今までの経験を文章にしてみましょう。
その一歩が、これからの転職活動につながっていきます。
第9章|まとめ|40代の職務経歴書は立派な実績より「経験の伝え方」が大切
40代で転職を考えたとき、職務経歴書の書き方に悩む人は少なくありません。
特に、長年同じ会社で働いてきた人や、管理職経験がない人は、
「自分にはアピールできる実績がない」
「こんな経歴では書類選考に通らないのでは?」
と不安になることもあるでしょう。
しかし、職務経歴書で大切なのは、立派な役職や大きな実績を並べることだけではありません。
毎日の仕事で積み重ねてきた経験や、身につけてきた能力を、
応募先にわかりやすく伝えることが重要です。
最後に、この記事で解説したポイントを整理します。
9-1.40代の職務経歴書で押さえたい3つのポイント
40代の職務経歴書を作成するときは、次の3つを意識しましょう。
①仕事内容だけでなく、身につけた能力を書く
「20年間、機械加工を担当してきました」
という文章だけでは、具体的な能力が伝わりにくいことがあります。
使用してきた機械、担当業務、仕事で工夫したことなどを加えることで、
経験を具体的に伝えられます。
②実績がない場合でも、日々の仕事を振り返る
管理職経験や大きな成果がなくても、職務経歴書に書ける内容はあります。
例えば、
- ミスを防ぐために確認してきたこと
- 新人や後輩に仕事を教えてきたこと
- トラブルに対応してきたこと
- 周囲と協力して仕事を進めてきたこと
などです。
自分が当たり前だと思っている仕事の中にも、
応募先で役立つ経験があるかもしれません。
③応募先の仕事内容に合わせて強みを伝える
職務経歴書では、自分の経験をすべて詳しく説明する必要はありません。
応募先が求めている能力と、自分の経験が重なる部分を優先して伝えましょう。
40代の職務経歴書では、経験の多さだけでなく、
その経験を転職先でどう活かせるのかを伝えることが大切です。
9-2.まずは自分の経験を5つ書き出すところから始めよう
「職務経歴書を書かなければいけないのはわかっているけれど、なかなか手が進まない……」
そんな人は、最初から完成した文章を作ろうとしなくても大丈夫です。
まずは、次の5つを書き出してみてください。
【職務経歴書を作るための5つの質問】
□ これまで何年間、どのような仕事をしてきましたか?
□ 普段はどのような業務を担当していますか?
□ 仕事で特に気をつけてきたことは何ですか?
□ 周囲から頼まれたり、任されたりした仕事はありますか?
□ その経験の中で、転職先でも役立ちそうなことは何ですか?
最初は箇条書きでも構いません。
例えば、製造業で働いてきた人なら、
- 機械加工を20年間担当
- 図面を確認して加工プログラムを作成
- 加工後の寸法検査を担当
- 新人に作業手順を説明
- 品質基準を守ることを大切にしてきた
といった内容です。
このように書き出した経験を、
職務要約・職務経歴・活かせるスキル・自己PRに振り分けていけば、
職務経歴書の土台を作れます。
何を書けばよいかわからないときは、難しい文章を考える前に、
今までの仕事を振り返ることから始めましょう。
9-3.完璧な職務経歴書より、まずは一度完成させることが大切
40代の転職活動では、年齢やこれまでの経験を気にするあまり、
応募に踏み出せなくなることがあります。
「もっと立派な自己PRを書かなければ」
「実績が少ないから、まだ応募できない」
「職務経歴書が完璧になるまで待とう」
そんなふうに考えてしまうかもしれません。
しかし、最初から完璧な職務経歴書を作ることは簡単ではありません。
まずは、今までの経験を整理し、一通り書き終えることを目標にしましょう。
その後で、
- 仕事内容が具体的に伝わるか
- 自分の強みがわかるか
- 応募先で活かせる経験が書かれているか
- 誤字や記載ミスがないか
を確認しながら修正していけばよいのです。
必要であれば、ハローワークや転職エージェントなどに相談する方法もあります。
大切なのは、書類作成で立ち止まり続けないことです。
40代だからといって、これまでの経験に価値がないわけではありません。
長年働いてきた中で身につけた知識や技能、
仕事への取り組み方は、一人ひとり異なります。
その経験を、応募先にわかりやすく伝えることが職務経歴書の役割です。
まずは今日、これまで担当してきた仕事を5つ書き出してみてください。
小さな一歩でも、職務経歴書を完成させるための前進になります。
今まで積み重ねてきた経験を、
自分の言葉で伝えられる職務経歴書にしていきましょう。

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