「朝起きると、涙が出てくるんです」
「会社に向かう電車の中で、息ができなくなる」
「自分が壊れていくのがわかる。でも止められない」
これは、実際に私のもとへ相談に来られた方たちの言葉です。もし、あなたも似たような思いを抱えているなら、どうか最後までこの記事を読んでください。
私たち転職アドバイザーの仕事は、単に「より良い職場を紹介する」ことではありません。「壊れてしまう前に、その苦しさを言葉にして、一緒に未来を見つけていく」ことこそ、本質的な役割だと私は思っています。
この記事では、
・職場のストレスで心が壊れそうなときのサイン
・休職は「逃げ」ではなく「守るための選択肢」であること
・休職後の選択肢(復職と転職)
について、転職アドバイザーの視点からお話します。
■ ストレスで心が限界を迎える前に…こんなサインは見逃さないで
まず、あなたに問いかけたいのは、
「最近、自分の笑顔を見たのはいつですか?」
ストレスは目に見えません。でも、確実に心と体を蝕んでいきます。特に日本の職場では、「我慢が美徳」とされやすく、どんなに苦しくても「弱音を吐いたら負け」と感じてしまう人が少なくありません。
でも、心が限界に達する前には、必ずサインが出ています。
以下のような状態が続いているなら、危険信号です。
- 夜眠れない、あるいは何度も目が覚める
- 休みの日も仕事のことばかり考えてしまう
- 食欲がない、もしくは過食に走る
- 突然涙が出る、感情のコントロールが効かない
- 通勤中に吐き気・動悸・めまいがする
- 自分が「いなくなれば楽になる」と思う
こうしたサインを見て、「自分にも当てはまるかもしれない」と感じたら、それは心がSOSを出している証拠です。無理に働き続けることが、美徳でも強さでもありません。
■ 休職は「逃げ」じゃない。「自分を守るための賢い選択」
「休職なんて、甘えなんじゃないか…」
そう考えてしまうのは、真面目で責任感の強い人ほど多いです。あなたもきっと、職場で真面目に頑張ってきたからこそ、こんなに苦しんでいるのではないでしょうか。
でも、はっきり言わせてください。
休職は「甘え」ではありません。自分を守るための、立派な選択肢です。
たとえば、足を骨折したらどうしますか? 無理をして走り続けたら、もっと悪化しますよね。それと同じように、心も「傷ついたら休む」ことが必要なんです。
実際、多くの企業では心の不調による休職制度が整備されています。診断書があれば、傷病手当金(最長1年6ヶ月支給)を受けながら療養することが可能です。
何より、「一度立ち止まること」で、自分がどうしたいのかを見つめ直す時間ができます。あなたがこれまで置き去りにしてきた「本当の気持ち」を、やっと取り戻せるのです。
■ 休職中に考えるべきこと:この職場に戻りたい? それとも…
休職に入ると、「このまま戻っても、また同じことの繰り返しになるのでは」と不安になりますよね。
あなたの不安は、正しいです。
休職を経て復職したものの、以前と同じ環境・上司・業務内容のままで、再び体調を崩してしまうケースは少なくありません。とくに、
- パワハラ・セクハラなど人間関係のストレスが原因の場合
- 長時間労働や過度な業務負担が改善されない場合
- 職場のメンタルケア体制が整っていない場合
こうした場合、「元の場所に戻る=また壊れるリスク」を抱えることになります。
そのとき選択肢になるのが、「転職」という道です。
■ では、転職はどのタイミングで考えるべき?
まずは、心身の回復を最優先にしてください。焦って動こうとしても、うまくいかないことが多いです。一定の休養期間を経て、少しずつ「働く意欲」が戻ってきたときに、初めて転職を視野に入れましょう。
実際に私のところに相談に来られる方の多くは、
- 休職中にキャリアを見つめ直し、「もう一度自分を大切にしたい」と思った
- 今の職場では自分の可能性が閉ざされていると感じた
- 同じ業界でも、人を大切にする会社で働きたいと思った
そんな前向きな思いで、転職活動を始められます。
心が回復してきたとき、「もう一度、働いてみようかな」と思えたら、その気持ちを大切にしてください。そして、その時こそ私たちのような転職アドバイザーが力になれます。
■ あなたは「壊れるために」働いているんじゃない
あなたがいま、どれだけ苦しみの中にいるか。
言葉にできないほどの不安と絶望に、ひとりで立ち向かってきたのだと思います。
でも、どうか忘れないでください。
あなたが壊れる前に、「助けを求めていい」ということを。
人生は、やり直せます。
キャリアも、働く場所も、人間関係も。
でも、あなた自身を壊してしまったら、何も始まりません。
今、あなたが必要としているのは「がんばること」ではなく、「休むこと」かもしれません。そしてその先に、「あなたを必要としてくれる場所」が、必ずあります。
■ もしあなたが、未来に一歩を踏み出したくなったら
休職のこと、転職のこと、将来のキャリアのこと。
頭の中でグルグル考えて、でもひとりでは答えが出せなくて。
そんなときは、どうか私たち転職アドバイザーを頼ってください。あなたの話を否定せず、ジャッジせず、ただ寄り添って、一緒に「これから」を考えていきます。
あなたの人生は、あなたのものです。
どうか、自分を大切にしてあげてくださいね。
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